道徳・歴史教育なんていらない
中央教育審議會の山崎正和會長が記者會見で「道徳教育・歴史教育は必要ない」と發言。
山崎氏は「人の物を盗んではいけないかは教えられても、本当に倫理の根底に届くような事柄は学校制度になじまない」と話した。妊娠中絶や、競争社会で勝者と敗者が出ることなどを例に挙げ「学校で教えられるような簡単な問題ではない」と述べ、安易な道徳強化論にくぎを刺した。その上で、「代わりに順法精神、法律を教えればいい」と話した。/山崎氏は「歴史教育もやめるべきだ。わが国の歴史はかくかくしかじかであると国家が決めるべきではない」とも指摘。「歴史がどうであったかは永久に研究の対象」と述べ、同じ事柄を正反対に記述した歴史文学2冊を読み比べさせることを提唱した。(東京新聞)
政府による公教育を前提とすれば、山崎氏の主張は基本的に正しい。道徳的・歴史的問題に政府がかかはると碌な事はない。專門家の間でも永久に解決がつかないかも知れない問題について、政府が「正しい」判斷を出來る道理がないし、無理に一定の見方を強制すれば教育現場が政治的に紛糾する事は證明濟みだ。道徳教育・歴史教育は即刻廢止すべきである。奈良の大佛は誰が造らせたかとか、徳川家康はいつ幕府を開いたかとか、日本はどの國と戰爭したかとか、さう云つた事柄なら本やテレビで幾らでも自習出來る。
私學であれば教育内容は自由だし自由であるべきだから、やりたければ道徳教育・歴史教育をやつて構はない。歴史の時間を全て從軍慰安婦問題に費やさうが、道徳の時間で教育勅語を暗唱させようが、學校經營者の責任に於いて勝手にやればよい。尤も生徒が集まるならの話だが。
もし私が私學の經營者なら、日本語、英語、數學の三教科だけを、たつぷり時間をかけて教へる學校にする。理科は數學の應用として一部教へるかも知れないが、歴史・道徳・美術・體育は一切やらない。教育が政府の規制から完全に自由になれば、歴史・美術・體育を專門に教へる學校も出て來るかも知れない。それはそれで良い事だと思ふ。
山崎正和氏に云ひたい事は一つだけ。そもそも中央教育審議會などと云ふ代物が不要なのである。もちろん、文部科學省も。政府は教育から手を引け。
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