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2005年9月27日 (火)

中途半端な創造デザイン論

 メモ。

創造デザイン學界

 創造デザイン論とは、進化論を否定し、生物は超自然的な何か(例へば神)によつてデザインされたと主張する假説である。アメリカで信奉者が多い。現代科學の成果である進化論を否定して仕舞つてゐるので、少なくも現時點では科學的根據は無いと云つて良いであらう。

 創造デザイン論と云ふものが存在する事は面白い。しかしその「論理」自體は餘り面白くないと思ふ。科學でもなく神話でもなく甚だ中途半端だからである。科學としては進化論の方が筋が通つてゐて知的興奮を覺えるし、神話としては聖書の創世記をそのまま讀む方が遙かに面白い。女は男の肋骨から生まれた。それで良いではないか。

 科學を宗教の都合に合はせて變質させる必要など無い。宗教に科學的裏附けを持たせる必要も無い。科學は科學、宗教は宗教と云ふ二元論を構築すべきなのである。

  (追記)科學を聖書の記述に合はせようとする考へ方それ自體、西洋人の發想である。日本人の「創造デザイン論者」ならば、古事記の記述に合つた科學を「研究」すべきだらう。ところが古事記には生命や人間の起源についての記述があるやうで無い。結局のところ、日本人にとつて科學と宗教の對立などと云ふ問題は無縁なのである。

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