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2005年3月22日 (火)

只の晝飯なんぞありはせぬ

 ライブドア堀江氏による電波ジャックが意圖され、『正論』路線を行くフジサンケイグループがおびやかされてゐる今日
 と云ふメールを頂戴しました。別に堀江氏の肩を持つ譯ではありませんが、自分達と思想の異なる人間から買ひ占めに遭ふのがそんなに嫌ならば、フジサンケイグループの經營陣はそもそもフジテレビやニッポン放送の株式を上場しなければ良かつたのです。株式上場とは、會社を公の場に賣りに出すリスクと引換へに、資金調達力の強化や信用度の向上と云ふメリットを手に入れる行爲です。上場しておきながら、自分の氣に入らない人間には株を渡したくない、經營權を取られたくない、と云ふのは身勝手に過ぎません。
 意思決定に關する最初の原理は、「無料の晝食(フリーランチ)といつたものはどこにもない」といふことわざに言ひ盡くされてゐる。自分の好きな何かを得るためには、たいてい別の何かを手放さなければならない。意思決定とは、一つの目標と別の目標との間のトレードオフを意味するのである。(グレゴリー・マンキュー『マンキュー經濟學(Ⅰ)ミクロ篇』 東洋經濟新報社、足立英之他譯)

 非上場による經營權の自由と、上場による資金調達の自由とがトレードオフ(あちらを立てればこちらが立たず)の關係にある事を、フジサンケイグループの經營陣は分かつてゐなかつたのです。

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