ダブル・スタンダード
民主主義國については、ごくわづかな自由の侵害すら非難する者が、共産主義國については、その犯罪を過失とみなし、西洋の敵意に誘發された強迫觀念の副産物だと考へる。説明を要するのは、このダブル・スタンダードを採用してゐるのがラディカルな人たちではなく、自分たちの洗練さを誇りにしてゐる人たちだといふことだ。他國と同じやうにロシアを評價すると、何も知らないといふ烙印を押されてしまふのだ。(エリック・ホッファー『安息日の前に』、中本義彦譯、作品社)
ホッファーはこの日記を一九七五年に書いたのだが、「共産主義國」を「イスラム教國」と書換へれば、現在でも通用する批判である。
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